ギンダラの握り(田中 一嘉さん提供)
質問文
青森出身の私にとっては、昔から慣れ親しんできた魚です。 切り身でしか見たことがないのですが、焼き魚としては大変美味しい魚だと思ってます。 30年前くらいは東京でもあまり見かけなかったと思うのですが、最近では西京焼という形で見ることが多くなったように思います。
皆さんのご地域において、「ギンダラ」はどういった存在でしょうか? 食味だけでなく、調理法や流通についても教えていただければありがたいです。
★★★★★ 最高評価。文句なし。
★★★★ 非常においしく食べられる魚
★★★ 普通においしく食べられる魚
★★ 食べられるが、味はまあまあ
★ あまりおすすめできない
▲ 普通、食用としない (2024年6月30日)
上記の質問に対して、複数のコメントをいただくことができました。コメント者数は25、提示していただいた地域は16(重複あり)、★による評価数は15でした(集計は2024年7月16日)。
★の数
★★★★★ 6 (40%)
★★★★ 8 (53%)
★★★~★★★★ 1 (7%)
★の平均は4.37とこれまでになく高く、すべてが★3つ以上でした。非常に美味しいという評価が与えられていることが分かりますが、その一方で「食べたことがない」というコメントも散見されましたので、メジャーな魚とまでは言えないようです。
調理法
複数回答となりますが、大体以下のようになりました。
焼き系:17
煮付け:3
その他:刺身、鍋、味噌汁
焼き方の地域差
味噌漬け(西京焼き)というご意見が広く見られた一方で、醤油系の味付けで焼くというのが新潟以北で目立ちました。ちなみに青森出身の私は、彼の地にて味噌漬けを食べたことがありません。焼きの手法において、もしかして地域差があるのであれば、それはそれで大変面白いことだと思います。
産地や流通についてのコメント
「北海道オホーツク海知床ですが、こちらでは キンキ(キチジ)刺網にて 1日1本から2本ですが、水揚げがあります。 希少な魚であり 単価も高価であります。 世の中で流通しているとすれば カナダやアラスカ産が多いのかと思います!」:横山保英氏からのコメント。
「以前銀鱈屋として生計を立てていました。 商材としても食べ物としても大好きです。」「私が従事していたのは銀鱈原料のアラスカやカナダからの輸入です。 銀鱈の輸入は買いたい時に買うのではなく、各輸入業者が決まったパッカー(工場)から全量あるいは決まったシェアの数量を継続的に買い、それを市場に流します。 値段は非常にシビアで、浜値がいくら、輸入コストがいくら、売値がいくら、というのが筒抜けなので、いかにトップブランドを定期的に扱えるかで収益性が変わって来ます。 そのため私も現地と組んで鮮度管理や凍結法など色んな事を試しながら、底辺ブランドだったのをトップブランドの1つにしたりして、すごく楽しかったですね。」:針貝 高太郎氏からのコメント。
「販売しております。 西京漬けがメイン。味は★4。 デパートの多い地区、または山梨など山間部での人気が高いように思います。 また、海外でも販売しておりましたが日本の焼き魚の代名詞になっているとも思います。 ※銀ダラ西京漬け。 香港、中国で人気。現在イギリスやヨーロッパでも人気。 一時期、人気が出た事でアメリカが大量に確保していた物が余剰となり放出され価格が下がったが2ヶ月くらいで元に戻っている事から世界的に需要が上がっていると思われます。」:吉田 修氏からのコメント。
近年の養殖事情
「昔は冷凍の輸入品ばかりでしたか、近年は養殖が可能になり、生食も可能に成りました」「【握り寿司】にしたり【昆布締め】にしても美味しかったですよ、生食可能な国産のギンダラ♪」:田中 一嘉氏からのコメント。
卵から完全養殖が可能になった国産の銀鱈(田中 一嘉さん提供)
コメントしていただいた方々(Facebookにおける登録名そのまま、順不同)
田中 一嘉さま、池藤宏治さま、Ayuko Morikawaさま、深田吉宜さま、田中圭さま、Kengo Kitamotoさま、神蔵 秀幸さま、横山保英さま、木下潤一さま、伊藤 成康さま、針貝 高太郎さま、今田慎一朗さま、吉田 修さま、藤田 竜人さま、香川 博さま、鈴木裕充さま、江川 正己さま、斎藤 学さま、神子 孝之さま、山出 潤一郎さま、野村 卓司さま、渡辺 水産さま、西野敬さま、菅野 潤一さま
投稿者 土岐耕司
原文作成日 2024年7月16日
※このページの情報は、Facebookグループ『WEB魚図鑑の部屋』に寄せられたコメントを基にまとめたものです。