画像:WEB魚図鑑より(ももこさん撮影)
そもそも「サヨリ」とは?
考えてみれば、なぜ「サヨリ」なのでしょうかね? ネットでカンニングしてみました。
「多く集まるという意味の「沢寄り」が転訛したとする説、細長いという意味の「さ(狭)」とサヨリの古名である「よりと」が合わさったとする説などがある。」
https://hachimenroppi.com/wiki/details/sayori/ (2022/9/5閲覧)
「「サヨリ」は古くは「ヨリトウオ」と呼ばれていた。「ヨリト」とは「より糸」が短くなったもので、サヨリの卵が糸状に繋がっていることから、古代の日本人が「ヨリトウオ」と名付けたと思われる。その後、「狭く長い」という意味の「サ」と「ヨリトウオ」の略称「ヨリ」で「サヨリ」となった説がある。他にも、サヨリが群集するさまから「サハヨリ」→「サヨリ」となった説もある。」
https://zatsuneta.com/archives/001868.html (2022/9/5閲覧)
「海面近いところを群れをなして泳ぐことから、「いさより(磯寄り)」が変化したものとされる。」
http://yain.jp/i/%E3%82%B5%E3%83%A8%E3%83%AA (2022/9/5閲覧)
諸説あるようですが、いずれも今では使わないような言葉使いを基にしているのをみると、古くから「サヨリ」と呼ばれていたことが想像できますね。
寄せられた地方名
サヨリと呼んでいることが確認できた地域
青森県、神奈川県、大阪府、和歌山県和歌山市、香川県、高知県、愛媛県宇和島市・松山市、福岡県、長崎県佐世保市・大村市、熊本県水俣市、宮崎県
ハラグロ
長崎県大村市、鹿児島県
スズ※
兵庫県南あわじ市、徳島県南部
その他
ハリオ・ハリヨ(岩手県)、ショウベンボウ(富山県入善町)、セイボウ(和歌山県)、サイラ(兵庫県南あわじ市沼島)、スクビ(山陰中海圏域)、ナガユ(鹿児島県徳之島)、ハイイユ・ハイイユー・ハイユー(沖縄県)
大型サイズ
カンヌキ(神奈川県)
小型サイズ
エンピツ・エンピツザヨリ(大阪府、愛媛県宇和島市・松山市)
※「スズ 細小の意味です。」:宮井 幸彦氏からのコメント。
針のような魚
岩手県の「ハリオ」「ハリヨ」は、おそらく「針(はり)+魚(いよ・いお)」でしょう。これと共通していると思われるのが、意外にも沖縄県の「ハイイユ」でした。宮城 大輔氏とのコメントのやり取りで気づきました。沖縄では「り」を「い」と訛る傾向が強く(正確には「い」ではなく「ぃ」のニュアンス)、「薬(くすり)→くすぃ」「瓜(うり)→うぃ」となります。このため「針(はり)」も「はぃ」となっても不思議はありません。
サヨリの漢字表記も「針魚」ですので、この使い方が広く分布していることは納得ですが、日本の北と南で一致するというのは嬉しい限りです。
サヨリのような若者
「私が幼い頃60数年前のことになりますが、周りの大人が何かにつけて反発する若い青年や油断できない人物をサヨリに例えていました。 口を尖らかす、腹黒からきているようです。」:山田重行氏からのコメント。
若い頃の私のことを言われているようで、何だか沁みるお話でした。
コメントしていただいた方々(Facebookにおける登録名そのまま、順不同)
大澤風季さま、田中圭さま、内木場 美好さま、宮城 大輔さま、二宮 建さま、川畑敏則さま、新垣俊さま、深田吉宜さま、山田重行さま、田中 一嘉さま、Mitsuhiro Komatsuさま、鶴田 賢士さま、宮井 幸彦さま、吉永 一さま、松永 康裕さま、下原 誠明さま、阪本 秀樹さま、Keisuke Itoさま、高平康史さま、刈谷彰宏さま、門家重治さま、日高 秀一さま、小林 久修さま、センチョウ 成田さま、村井 稔さま、末廣 孝一さま、Kengo Kitamotoさま 投稿者 土岐耕司 原文作成日 2022年9月5日 ※このページの情報は、Facebookグループ『WEB魚図鑑の部屋』に寄せられたコメントを基にまとめたものです。 WEB魚図鑑 サヨリ https://zukan.com/fish/internal80