キュウセンのお造り(池藤宏治さん提供)
質問文
地域や季節によって、時には両極端になるほど異なる魚の味の評価を、魚種ごとに集めてみたら面白いだろうなと考えました。思い出などもまじえた長文コメントも大歓迎しますが、星による5段階評価だけでもけっこうですので、お気軽にコメントいただけますと幸いです。まずは東西で味の評価が違うといわれるキュウセンについて、お住いの地域での食味評価を教えてください。5段階評価は以下のような感じです。
★★★★★ 最高評価。文句なし。
★★★★ 非常においしく食べられる魚
★★★ 普通においしく食べられる魚
★★ 食べられるが、味はまあまあ
★ あまりおすすめできない
▲ 普通、食用としない (2024年5月26日)
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上記の質問に対して、多くのコメントをいただくことができました。コメント者数は61、提示していただいた地域は55(重複あり)、となっています(2024年6月9日の集計)。
★の数
★★★★★ 9 (18%)
★★★★ 24 (49%)
★★★ 10 (20%)
★★ 3 (6%)
★ 2 (4%)
▲ 2 (4%)
★の平均は3.42、★3つ以上を合わせると86%となりました。キュウセンは概ね美味しい魚であると認識されていると考えて良いでしょう。
調理法
複数回答となりますが、大体以下のようになりました。
刺身(セゴシ・湯霜など含む):17
塩焼き:16
煮付け・味噌煮:15
唐揚げ・フライ・天ぷら:9
南蛮漬け・甘酢漬け:6
その他:5
それぞれについてのコメント
〈刺身系〉
「神戸の須磨~明石位で釣れるベラは刺身にします。偶に売っているのですが、結構高いです。甘えびの様に身が甘いので、釣れると嬉しいです。」:野村 卓司氏からのコメント
「個人的には可食率は低いですが刺身にすると柔らかくて甘み強く、とても美味しい魚との認識です。」:Kengo Numa氏からのコメント
「淡路島の岩屋漁協ではベラの延縄漁もあります。 土曜日の朝市では一番先に完売しました。 次回は一番の目玉になるのは間違いないです😁😁 洗いや刺し身が美味しいです。」:岸本 保氏からのコメント
「皮つきの皮に湯をかけて 冷やした皮霜造りを 酢ぬたは結構いけます。」
Q:「キュウセンとササノハベラでは、食味はまったく違うのでしょうか?」
A:「違いますよ。🙂 お刺身にむくのは キュウセンかな? 淡白感がつよいです。」:佐藤厚氏からのコメント
〈塩焼き系〉
「福岡では煮付魚とされていますが、広島では塩焼きを勧められ、やってみたら大変気に入りました。」:和田金也氏からのコメント
「大きいものは塩焼きで皮まで美味しい魚でした。」:橋本 匠氏からのコメント
「明石ではキス以上に人気があります。塩焼きにすると身が柔らかく皮がカリっと歯ごたえがあって、まるで外がカリッ中が ジュワっとたこ焼きではないですが、美味しい魚ですよ」:Nobuyuki Kimura氏からのコメント
「瀬戸内の漁師町で育ちました。 鉄鋼会社が出来、海が埋め立てられるまで毎日食べてました。 お向かいが漁師さんだったので、おばちゃんが毎朝タライに入れて売っていた)。 味はキス、ベラ、カレイの中では一番美味しいと思ます。 食べるのは一番面倒だけど。 焼いて食べるのが好きです。 赤より青の方が好きです。 食べ飽きません。」:饗庭 拓実氏からのコメント
〈煮付け系〉
「キス釣りにて僕はキュウセンが釣れたらばぁちゃんが煮付けにしてくれてそれがたまらないご馳走だったので 個人的に★★★★★です。」:黒木 康充氏からのコメント
「普段は煮付けで食べますが、ウロコをとって炙ったものを煮ると美味しいです。」:嶋田 春幸氏からのコメント
「九州の甘辛い醤油に良く合います めちゃくちゃ美味しかった思い出 煮だれでソーメンがまた美味です✨」:森下 秀和氏からのコメント
「梅雨時期のものは味噌煮にして食べます。あまり店頭には並ばず、釣って食べる感じですかね😊和歌山です。田中圭
〈揚げ物系〉
「今は釣りませんが以前板前の駆け出しで釣れたら天ぷらにしてました。普通に美味しかった」:志村正好氏からのコメント
〈南蛮漬け系〉
「子供の頃、兵庫県の瀬戸内側の話です。親には骨が硬いから、気をつけるようによく注意されましたが、独特の香ばしい風味が大好きでした。おそらく一旦焼いたものを素揚げして、酢醤油に漬けてたんだと思います。殆どが赤ベラとよばれるメスのキュウセンを使ってましたね。」:Kengo Kitamoto氏からのコメント
「ギザミは焼いたあと甘酸タレを作り玉ねぎとピーマンを甘酸タレに入れて焼いたギザミも一緒に入れて一晩寝かせて酢漬けで食べてました。」:稲葉浩志氏からのコメント
「フィリピン風に「タマネギや唐辛子と一緒に酢でマリネ」する『キニラウ』にしたらとても美味しかったです」田中 一嘉
〈その他〉
「焼いたら身を取り味噌、ネギ ダシ醤油 砂糖を混ぜて、ご飯🍚に乗せて 旨いです。」:姫野宗史氏からのコメント
「宮崎県では冷や汁で使いますね。 ピンク色のベラが美味しいと言われています。」:河野 洋一氏からのコメント
「島根県では釣り人の外道扱いで捨てる人が多いですから、基本若者は食べません。ただ御年配の人達は、この魚を使い素麺のダシにする人かなり多いみたいです😊」:寺井祐二氏からのコメント
「社会人になって傭船した船長に「ベラご飯」をご馳走になり、病みつきです。 下処理したギザミを3尾くらい入れた炊飯器に3合米、しょうゆ、ミリン、酒を大さじ1杯入れ、普通に炊くと、絶品の「ベラ飯」の完成です。 米を研ぐとき海水で3回くらい研ぎ、最後に真水で研ぎます。 微妙な塩味も加わって絶妙な味わいになります。 炊きあがったら身を箸で落とし、本体は廃棄、身をご飯に混ぜ込みます。 骨は硬いですが、小骨が少なく身離れが良いので、混ぜご飯にはあってると思います。 最近オハグロベラや、ササノハベラが多くなって釣れる機会が少なくなっていると思います。 ギザミは彼らとは全く違う上品な味ですね ただ、夏場は足が速いので、釣れたらすぐ処理しないと臭みが出てしまいます(雑食性なので内臓からです)」:梶田 淳氏からのコメント
「兵庫県明石市です。・・・こけら寿司も祖母が作ってくれました。最近は数が減ったようで、スーパーでも高級になりました。」:橋本 匠氏からのコメント
瀬戸内海沿岸で愛される魚
県別にコメント数を見てみると、多い順に兵庫7、広島6、山口・愛媛・神奈川がそれぞれ4となりました。ちなみに、以前行った地方名募集におけるコメント数は、広島10、愛媛7でしたので、瀬戸内海沿岸部において関心が持たれている魚なのだと想像できます。★の数を平均すると、愛媛4.5、広島4.2、兵庫4.17と高いのですが、山口は2.5です(ちなみに徳島も2.5)。このことから、キュウセンは瀬戸内海沿岸において、強く愛されている魚だということが分かりました。
オスとメス
性別によって食味・好みが違う、というコメントも散見されました。オスが美味いというご意見が4、メスが美味いというご意見が2でしたので、結論を出すのは難しいですが、それぞれに違った美味しさがあるということでしょうかね。
コメントしていただいた方々(Facebookにおける登録名そのまま、順不同)
寺井祐二さま、田中圭さま、國藤 弘展さま、河野 洋一さま、渡久地賢哉さま、森下 秀和さま、大西 隆仁さま、日高 秀一さま、佐藤厚さま、姫野宗史さま、山出 潤一郎さま、野村 卓司さま、嶋田 春幸さま、和田金也さま、田中 一嘉さま、池藤宏治さま、長野鉄雄さま、大塚 さとしさま、越智智美さま、Kengo Numaさま、善永光一さま、下原 誠明さま、河野 洋一さま、大家 正寿さま、足立 光明さま、坂口 靖明さま、小野村 一人さま、伊藤 成康さま、大河内恵介さま、平澤洋幸さま、深田吉宜さま、梶田 淳さま、下村 仁美さま、池田 創さま、松生 世紀さま、Sumio Yoshimuraさま、木下潤一さま、谷口 昌生さま、今田慎一朗さま、岸本 保さま、桑野 顕さま、橋本 匠さま、安光孝則さま、谷本頼保さま、藤本 拓也さま、稲葉浩志さま、沖野 実さま、室橋繁さま、坪井 安男さま、脇坂 和正さま、Nobuyuki Kimuraさま、宮井 幸彦さま、黒木 康充さま、饗庭 拓実さま、繁田夏樹さま、志村正好さま、Toshio Kyotokuさま、上田 俊郎さま、鈴木裕充さま、沖野 実さま、五十嵐 英さま
投稿者 土岐耕司
原文作成日 2024年6月8日
内容更新日 2024年6月20日
※このページの情報は、Facebookグループ『WEB魚図鑑の部屋』に寄せられたコメントを基にまとめたものです。