画像:WEB魚図鑑より(パープルさん撮影)
寄せられた地方名
標準和名:マゴチ
コチ(阪神地域、長崎県雲仙市、熊本県水俣市、鹿児島県)、ホンゴチ(熊本県水俣市)、バンゴチ(大型のもの、富山県東部)
標準和名:ヨシノゴチ
スナゴチ(長崎県雲仙市)
標準和名:トカゲゴチ
ガタゴチ(長崎県雲仙市)
標準和名:イネゴチ
ワニゴチ(阪神地域)、ババゴチ※(熊本県水俣市)
標準和名:メゴチ
ヌメリゴチ(三重県南伊勢町)、ゴッババ(鹿児島県)
その他
クチヌイユ(沖縄県)
※「熊本県水俣市は マゴチ→ホンゴチ、コチ イネゴチ→ババゴチ ですね!!マゴチより劣るのでババがつくと聞きました!」:大澤風季氏からのコメント。
コチとマゴチ
ネット検索していたら、意外な事実が判明。マゴチのことを「コチ」と呼ぶのは、地方名には当たらないのかもしれません。以下は、「マゴチ」についての説明です。
「もともとの標準和名はコチである。1991年のヨシノゴチと区別するために真をつけた。」 https://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%83%9E%E3%82%B4%E3%83%81 (2023/12/26閲覧)
ネズッポ科との不区別・混同
メゴチという呼び名については、以下のようなコメントが寄せられました。
「富山県東部では、大きなマゴチをバンゴチと呼んでました。ネズミゴチやヌメリゴチは区別せず、メゴチです。」:稲村修氏からのコメント。
「WEB魚図鑑」における「メゴチ」の説明として、「釣り人や市場関係者などが「メゴチ」と呼ぶ種は本種ではなく、ネズッポの仲間であることが多いが、しばしば混同される。」とありますし、以前募集した「ネズミゴチ」の地方名においても、驚くほど多くの「~ゴチ」という呼び名が寄せられています。改めて見比べてみると両者はけっこう違う魚なのですが、覚えようとしないと覚えないというのもまた事実ですね。
クチヌイユ
沖縄から寄せられた「クチヌイユ」という地方名を分解してみると、「クチ」+「ヌ」+「イユ」となります。「イユ」は「魚(ウオ・イオ・イヨ)」のこと、「ヌ」は助詞の「の」なので、「クチの魚」ということになりますね。では「クチ」とは何かというと、これは単純に「コチ」が訛ったものだと思います。沖縄では「オ行→ウ行」と変化する傾向が強く、分かりやすいところでいうと「心(こころ)」→「ククル」というのがあります。沖縄には日本の古い言葉がわりと残っていますので、「コチ」自体もかなり古くからそう呼ばれていたのかもしれません。
改めて「コチ」の語源について
「「コチ」の名前は、口が大きく頭が平たい形が、神主が持つ笏しゃくの形に似ていることから、「コツ」(笏)→「コチ」になったという説がある。他にも、コチの骨が硬いことに由来するという説もある。」 https://zatsuneta.com/archives/001910.html (2023/12/26閲覧)
コメントしていただいた方々(Facebookにおける登録名そのまま、順不同)
佐藤厚さま、稲村修さま、大澤風季さま、嶋田 春幸さま、木下潤一さま、宮里 秀人さま、日高 秀一さま、岩川英文さま、下原 誠明さま 投稿者 土岐耕司 原文作成日 2023年12月26日 ※このページの情報は、Facebookグループ『WEB魚図鑑の部屋』に寄せられたコメントを基にまとめたものです。 WEB魚図鑑 マゴチ他 https://zukan.com/fish/internal96